振り子の政治 2017 4 9

書名 ドナルド・トランプはなぜ大統領になれたのか?
著者 西森 マリー  星海社新書

 いまだに日本では、トランプ氏のような人が、
なぜ大統領に当選できたのかと不思議に思う人が多いと思います。
 その原因は、日本のメディアが、
アメリカ国内の現状を詳しく報道せず、
特に、都市部ではなく、地方都市や田舎の現状を報道せず、
アメリカの大手メディアの記事の「翻訳」に終始してたからです。
 私は、過去に何度も書いてきましたが、
基本的に、アメリカの大手メディアは、「民主党びいき」なので、
共和党の政治家が、大統領選挙に出ようとすると、
最初から不利な立場に置かれることになります。

「オバマ派に対する怒りが、トランプ大統領を誕生させた」
 私は、大統領選挙が終盤に差し掛かってきた時に、
ヒラリー候補に対しても、トランプ候補に対しても、
オバマ政治を否定することが、当選への近道であるという趣旨の文章を書きました。
 早速、この本から引用しましょう。
以下は、引用です。
 9月中旬、ヒラリーの応援演説をしていたビル・クリントンが、
オバマケアを批判して、こう言いました。
「全く不条理ですよ。
あの保険が機能するはずがない。
 メディケアやメディケイドに入っている人や、
補助金をたくさんもらえる所得枠の人にとっては、いいでしょう。
 でも、中小企業の人々や、
補助金を受けられる枠よりちょっと所得が多い人々は、
ひどい被害を受けています。
 クレイジーなシステムですよ。
突然、2500万人もの人が保険に加入して、
彼らの医療費の肩代わりをするために、
週に60時間も必死に働いている人たちの負担額が倍増し、補償範囲が半減している。
世界一クレイジーなシステムですよ」
 そして、選挙日の1週間前、
何百万人もの中産階級・労働者階級の人々が、
「2017年から保険料が急増します」という通知を受けたのです。
(引用、以上)

米軍の落日 2014 8 3

はたして、米軍は、戦えるのか。

書名 兵頭二十八の防衛白書
著者 兵頭二十八  草思社

 国防総省は、ホワイトハウスの大衆人気取り政策に迎合して、
「2016年までに、最前線での砲兵や歩兵を含む、
ほぼすべての戦闘配置に婦人兵を混ぜるべし」という狂気の決定を下達した。
(引用、以上)
 このような決定が、いかに狂気の沙汰か、
冷静に考えれば、よくわかることです。
 著者は、こう指摘します。
たとえば、アメリカンフットボールで、
男女混合チームと男子だけのチームが戦ったら、
勝敗は、どうなるか。
 しかしながら、私は思うに、
政治的には、狂気の決定ではないかもしれません。
 オバマ政権が「米軍は二度と戦争はしません」という決定をしたならば、
最前線に婦人兵を配置するという決定は、決して狂気ではありません。
 要するに、アメリカは、戦えない国になったのです。
少なくとも、オバマ政権が続く限りは、
「アメリカは二度と戦争はしません」という「不戦の誓い」が続くでしょう。
 これを聞いて、反米諸国は、大喜びでしょうが、
Lexus-A諸国は、「やっぱり、そうだったか」と落胆するでしょう。
 「Lexus-A」とは、
東京大学の准教授の池内恵氏が作った言葉です。
 これは、「League of Ex US Allies」の略であり、
日本語では、「元アメリカ同盟国連盟」だそうです。
サウジアラビア、トルコ、イスラエル、日本、さらに英国がメンバーらしい。


















































































































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